近年、VTuberグループ「にじさんじ」や「ホロライブ」では、人気商品としてぬいぐるみやパペットを押し出しています。
(にじさんじ 6周年に販売されたぬいぐるみ。新人ライバーたちも周年時に発売している)
にじさんじでは公式ストアにて「にじぱぺっと」「にじぬい」の特集ページを制作しており、大勢のライバーや衣装違いがグッズ化されるなど、品揃えが充実。ライバーのぬいぐるみだけでなく、ぬいぐるみに着せられる衣装も販売しています。
(ホロライブでは新たにお出かけに向いたサイズのぬいぐるみを販売予定)
一方ホロライブも、「hololive friends with u」シリーズを販売する他、マスコットサイズのバージョンが34名分販売される予定です。活動の周年グッズには特別なぬいぐるみが販売されるなど、力の入れようが見られます。
(BOOTHショップより「デブかるびぬいぐるみ」。サイズ感はかなり大きめ)
最近、特に話題になったのは、個人VTuber赤見かるびさんのファングッズ「デブかるびぬいぐるみ」。ファンアートから発案されたぬいぐるみで、多くのストリーマーが話題にしていました。ポップアップショップでも人気だったことがSNSで報告されています。
(交流のあるストリーマーの恭一郎さんの手元に届いたデブかるびぬいぐるみ)
(ストリーマーのけんきさんがポップアップショップでお買い物をしている様子)
なぜ、人気なのか?
(JリーグのPR動画での一コマ。にじさんじ四季凪アキラさんのぬいぐるみが登場する)
近年、推しているキャラクターのぬいぐるみを旅行先に連れていき、景色とともに写真を撮影し、SNSに投稿するという現象がよく見られます。いわゆる「ぬい撮り」と呼ばれており、VTuberのぬいぐるみに対しても例外ではありません。一緒に旅行した気分を味わえ、公式タグなどで、VTuber本人に旅行報告する目的で掲載する人も見られます。「ホロライブEXPO 2024」など、一部のイベント会場では、ぬい撮り用のフォトスポットが設置される事例もあり、公式側も、ぬい撮り文化を認知している模様です。
この夏、はじめてのJリーグへ。
はじめてのスタジアムから物語が始まる。全国で18万名様ご招待⏬https://t.co/kxKphP2ldy#Jリーグ #にじさんJ1 pic.twitter.com/OrRXOo1sOO
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) July 2, 2024
こういった文化をプロモーションとして押し出す動きも。にじさんじとコラボしているサッカーJ1リーグでは、応援しているVTuberとのコラボをきっかけにJリーグに興味を持ち始め、ぬいぐるみとともに観戦に行くストーリーを動画にしています。
一方で、ぬい撮りはフォトスポットを独占したり、撮影禁止場所に大量のぬいぐるみを並べたりするという迷惑行為もSNSでは散見され、度々問題視されており、各観光施設や公共イベントが、今後細かな対応を迫られることにもなりそうです。
こういったさまざまな反響からも、VTuberのぬいぐるみ文化はますます広がっていく予感があります。特にVTuber×観光という施策のひとつとして、今後大きな企画になる可能性もありそうです。
(参考)プレスリリース(ANYCOLOR、カバー)、BOOTH 赤見かるび、公式X(旧Twitter) Jリーグ