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業界動向 2024.06.20

クアルコムのXR部門キーパーソン、Googleへの移籍を発表。錯綜するXR戦略はまとまるか?

6月18日、元クアルコムのHugo Swart氏は、GoogleのXR部門への移籍を発表しました。Swart氏は長年にわたってクアルコムでXR/メタバース部門の重役を務めており、GoogleでもXRエコシステム戦略や技術責任者などを担当します。


(Hugo Swart氏。2019年のカンファレンスにおいて、XRデバイス専用チップセット「Snapdragon XR2」を発表した。出典: クアルコム)

クアルコムのXR部門で活躍、移籍先のGoogleでもXRに取り組む

Hugo Swart氏は半導体企業クアルコムに20年以上在籍、XR部門では6年以上にわたって重役を務めてきました。XRヘッドセット市場でシェアの大半を占めるチップセット、「Snapdragon XR」シリーズの開発・展開を推進したことで知られています。

Swart氏は6月18日、ビジネス向けSNSであるLinkedInにて、Googleへ移籍した旨を発表。Googleには「数ヶ月前に参加した」こと、「XRエコシステムの戦略、および技術責任者を担当している」ことを明らかにしました。


(Hugo Swart氏のLinkedInへの投稿)

Googleは早くからXRヘッドセットやOSの構築に取り組んできましたが、複数のハードウェアプロジェクトの中止やプラットフォームの事実上の閉鎖、XR部門責任者の退社などが報じられてきました。2024年現在、ハードウェアやOS方面は全体的に縮小・クローズ傾向です。

2023年には、発表から一年未満でARデバイスの開発計画を打ち切る一方で、サムスンやクアルコムと共同でXRヘッドセットを開発している旨を発表するなど、「XR」というカテゴリでの戦略や展開はやや錯綜気味でした。今回Swart氏の移籍に伴い、GoogleのXR関連戦略はどのように変わるのか注目です。

(参考)LinkedIn, Road to VR
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