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業界動向 2022.11.17

Nianticとクアルコムが新たに屋外で使えるARデバイスのデザインを公開 プラットフォーム連携も強化

11月17日、Nianticとクアルコムは2023年より両者が展開するXRプラットフォームを連携することを発表しました。クアルコムの展開するXRプラットフォーム「Snapdragon Spaces」ユーザーは、NianticのARプラットフォーム「Lightship VPS」の機能を簡単に追加できるようになる見通しです。

「Lightship VPS」は、Nianticが提供するビジュアル・ポジショニング・システム(Visual Positioning System)です。ユーザーのデバイスのカメラから送信された映像と、Niantic独自の3Dマップをもとに、ユーザーが「どこにいて、どちらを向いているのか」を特定し、センチメートル単位でのARコンテンツ表示を実現します。

一方の「Snapdragon Spaces」は、スマートフォン接続のARグラスのデバイス設計そのものや、ARグラス向け3Dアプリケーション開発・商用化を支援するプラットフォームです。ARグラス向け3Dアプリケーション開発や、AndroidアプリケーションへのAR機能追加などに必要なツールが提供され、VR/ARの標準仕様「OpenXR」にも対応。2022年6月より、グローバル公開が始まっています。

Nianticとクアルコムは、AR開発において協力体制を構築。屋外用ARヘッドセットの開発を加速させることを共通目標に掲げており、今回の提携発表に合わせて、屋外用ARグラスのリファレンスデザインを公開しました。リファレンスデザインは、製品化を行うものではなく、今後ハードウェアメーカーが製品化を行う際に参考にできるモデルのことです。

公開されたリファレンスデザインは、HoloLens 2やMagic Leap 2など従来のAR/MRデバイスと比較しても圧倒的にスリムなゴーグル型デバイス。コントローラーは一つだけ確認でき、映像ではゴーグルに映る視界上にARコンテンツが表示され、コントローラーでなにかしらの操作が行える、というコンセプトが提示されています。

Nianticによれば、このハードウェアのリファレンスモデルは、「Niantic のマップを使用して現在位置を確認し、物理世界上に情報や仮想世界をレンダリングするという、屋外対応型ARヘッドセットの可能性を示すもの」とのこと。そして、このリファレンスデザインをクアルコムとのパートナーシップを通じて進化させていき、消費者向け製品としての実現を最終目標とする、というビジョンも紹介されています。

(参考)Niantic公式ブログ


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